トップ > シルク・ホースクラブ募集馬の考察(2018年) > リアアントニアの17(リアアメリア)の配合分析と血統評価

リアアントニアの2017の血統評価

リアアントニアの17

ディープインパクト
リアアントニア(6歳時)
母父
Rockport Harbor
5代内クロス
なし
性別
牝馬
生月日
2月21日
募集総額
7000万円
入厩予定
中内田充正(栗東)
測尺
体重 : 461kg
体高 : 157cm
胸囲 : 179cm
管囲 : 20.2cm

※ 測尺は 2018年7月上旬 現在の情報です。
※ 写真などの掲載について、クラブに許可を得ています。

リアアントニアの17(リアアメリア)の配合分析

リアアントニアの17(リアアメリア)は、父がディープインパクト、母がアメリカの BCジュヴェナイルフィリーズ(G1) を勝ったリアアントニア、母父がロックポートハーバー(Rockport Harbor)という血統です。

母リアアントニアの産駒成績

  • リアオリヴィア(16 牝 ディープインパクト)未出走

母リアアントニアは若い繁殖牝馬であり、本馬は 2番仔です。まだ産駒の競走実績はありません。

リアアントニア自身は、前述のとおり G1 のブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズを勝ち、サンタアニタオークス(G1) やスピンスターステークス(G1) で 2着になっています。

2代母のビアバロネス(Beer Baroness)の産駒ではリアアントニアが最高で、ほかにはエルカミノリアルダービー(G3) 2着のクロスザライン(Cross the Line)がいるくらいです。

母父ロックポートハーバーは、リアアントニアの他に、フレンチデピュティ牝馬とのあいだに Majestic Harbor という G1馬を輩出しています。本馬はつまり、コテコテのアメリカ血統です。

ところでリアアントニアと言えば、今年いちばん話題になった母馬かもしれません。

今月9〜10日におこなわれたセレクトセールで、今年の最高落札価格を記録したのが、本馬の全弟であるリアアントニアの2018 です。その額なんと 2億9000万円(税抜き)!

ちなみに「サトノ」の冠名で知られる里見さんの (株)サトミホースカンパニーが落札しました。

まだ初年度産駒の全姉も走らないうちに、まさか全弟にそんなセリ価格が付けられるとは思いませんでしたね。馬産の世界ってこわい…。

ディープとUnbridled's Song系

ディープインパクト×ロックポートハーバーという組み合わせはまだほぼゼロなので、母父父のアンブライドルズソング(Unbridled's Song)との組み合わせで見てみましょう。

…と言っても、すでに東サラのレッドファンタジアの記事と、シルク関東のピラミマの記事で同じ例について述べているので、詳しくはそちらをご覧ください。

端的に言うと、現状は良い配合だと言えます。

netkeiba.com でこの組み合わせを調べると 21件ヒットしますが、2015年以前の産駒は 10頭のみ。2016年産でデビューした馬はまだいないようです。

つまり 10頭しか走っている産駒がいないのに、すでにダノンプラチナ(朝日杯フューチュリティS)という G1馬が出ている配合(と似た配合)なので、期待してしまうのは当然です。

あまりこういうアプローチは良くないかもしれませんが、全弟の 1/4 以下の金額で出資できると考えると、すごくお得に感じてきます…よね?

肢が長くバランス良いうえに歩様が最高

シルクのカタログ「リアアントニアの17」より、以下引用します。

胸の深さや背中のライン、そして首差しなど全てのパーツが秀逸で卓越したバランスを誇っています。
他馬を寄せ付けない性格の強さを持ちながらも、人に対して攻撃的にならない安定した気性は実戦において重要であり、競走馬として資質の高さを窺えます。
超凡な才能を秘めた本馬から、幾多ものタイトルを獲得している姿が容易に想像できます。

フレームの大きさで言えば、今年のシルク募集のディープ産駒のなかで最大かもしれません。それでいて肢が長く、とてもバランスの良い馬体です。

早生まれとはいえすでに 460kg 超まで達している馬体重と、それを裏付ける 179cm の胸囲。馬体重と胸囲は測尺のなかで最も相関の高い 2つなので、これから身が詰まると馬体重はさらに重くなることが予想されます。

ひとつ上の全姉リアオリヴィアは、7月20日の更新で 464kg とあり、それほど大きくなっていません。

しかしリアオリヴィアは 1月7日生まれと本馬よりも 1ヶ月以上早く生まれながら、募集時の馬体重 428kg、胸囲 175cm だったので、本馬についてはより大きくなると見込めます。

トモの幅は及第点という感じですが、量感がありボリューミーです。形は全姉のそれによく似ていますが、本馬の方が迫力が上であるように感じます。むしろ全体のバランスを見ると少し重く感じるくらいです。

胸が深い点は、母が 8.5ハロンのダートG1 を勝っていることとあわせて考えると、カタログにあるより長い距離を使えるかもしれないと思わせてくれます。

歩様は、今年のシルクの関西ディープ産駒のなかで最高だと思います。後ろから見たときに飛節の曲がり方が少し気になる程度で、ほかには欠点がなく見えます。

普通は正面から見たときに、どんなにキビキビ歩いている馬でもモッサリ感が出ると思うのですが、本馬にはそれがありません。

もちろん早生まれなので他馬より動けて当然ではありますが、ここまで柔らかくかつスピーディーな歩様はあまり見られないでしょう。運動神経と敏捷性の高さがうかがえます。

関東ならモシーンとピラミマ、関西ならこのリアアントニアが個人的に評価が高いディープ産駒です(だからどうした感)。

この記事の作成日は 2018年07月22日 です。

このページのトップへ

トップページ