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ロザリンドの2017の血統評価

ロザリンドの17

オルフェーヴル
ロザリンド(6歳時)
母父
シンボリクリスエス
5代内クロス
サンデーサイレンス 3×4、ノーザンテースト 5×4、Hail to Reason 5×5、Northern Dancer 5×5
性別
牡馬
生月日
2月12日
募集総額
4000万円
入厩予定
木村哲也(美浦)
測尺
体重 : 474kg
体高 : 154.5cm
胸囲 : 175.5cm
管囲 : 21.3cm

※ 測尺は 2018年7月上旬 現在の情報です。
※ 写真などの掲載について、クラブに許可を得ています。

ロザリンドの17(オーソリティ)の配合分析

ロザリンドの17(オーソリティ)は、父がオルフェーヴル、母が名牝シーザリオの 4番仔であるロザリンド、母父が天皇賞(秋) と有馬記念を連覇して 2年連続で JRA の年度代表馬に選ばれたシンボリクリスエスという血統です。

母ロザリンドの産駒成績

  • アーデンフォレスト(16 牡 ルーラーシップ)未出走

母ロザリンドは若い母馬で、本馬が 2番仔。初仔であるアーデンフォレストは未出走であり、繁殖牝馬としての実績はまだありません。

ロザリンド自身は未勝利で引退していますが、本馬が第一次中間発表(7月26日(木) 午前10時現在)で、総申込口数 405口(第3位)という人気を集めているのは、父と 2代母の影響でしょう。

第一次募集 出資お申し込み状況(7/26)

2代母シーザリオは、優駿牝馬とアメリカンオークスという日米のオークスを制した名牝で、桜花賞も 2着。生涯成績は 6戦5勝。

優駿牝馬ではかなり緩い流れからの絶望的な直線勝負で、恐ろしい末脚を爆発させてクビ差勝利。アメリカンオークスでは反対に、4馬身差のレコードタイムで圧勝という危なげないレースを見せました。

シーザリオが名牝とされているのは、現役時代だけでなく繁殖にあがってからの産駒成績が良いことが関係しています。

3番仔のエピファネイア(菊花賞・ジャパンカップ)、6番仔のリオンディーズ(朝日杯フューチュリティステークス)と、2頭もの G1馬を出しています。

母父シンボリクリスエスについても、多くを語る必要はないでしょう。天皇賞(秋) と有馬記念を連覇したことは先述のとおりですが、圧巻なのは 2年目。どちらのレースもレコード勝ちで制したということです。

というわけで、G1馬エピファネイアの全妹にあたる本馬の母ロザリンドに、初年度産駒が G1 を勝っているオルフェーヴルが付けられたとあれば、それは人気になるのも仕方ないです。

シーザリオ系の配合は体質面の強化がカギ

シーザリオは名牝と言われており、事実、自身も産駒も大きな成功をおさめています。しかし欠点がひとつだけあります。それは体質の弱さです。

シーザリオ自身が繋靭帯炎で引退、初仔トゥエルフスナイトは蹄葉炎で 1戦のみで引退、2番仔ヴァイオラは蹄葉炎の悪化で死亡。

3番仔エピファネイアは左前脚繋靭帯炎で引退、6番仔リオンディーズは浅屈腱炎からの前浅屈腱繋部の不全断裂で引退。一見して、脚元が不安な一族であるのは間違いありません。

その後のグローブシアターやシーリアは元気に走っていますし、9番仔のサートゥルナーリアが今年6月にデビュー戦を勝っています。早期デビューしてサクッと勝つあたり、能力だけでなく健康面も良好に見えます。

このように後半には健康な仔を出しているシーザリオですが、兄姉を見てきたノーザンファームの育成の工夫や、馬の故障に対する業界の理解度が進んだことが寄与しているだろうことも考えられます。

というわけで、シーザリオ系の牝馬の配合にあたっては、この点に留意して、体質面を強化する組合せが良いと考えられます。

それで言えば、エピファネイアは故障引退してしまったものの、基本的にシンボリクリスエスというのは数値上は健康ですので、本馬の母ロザリンドの段階である程度は故障リスクは減っていると思われます。

本馬の父オルフェーヴルの産駒故障リスクは、まだ初年度産駒が 3歳世代ということもあり判然としませんが、体質が弱いという声は聞こえていません。

サンデーサイレンス 3×4 という強いクロスをはじめとしたインブリードが、体質面に与える影響はあるかもしれませんが、現時点ではそれを心配するよりも夢を見たいというのが正直なところ。

オルフェの父ステイゴールド×シンボリクリスエスの組み合わせは数が少ないながら、一流の障害馬であるオジュウチョウサンのほか、平地重賞を勝ったケイアイチョウサンも輩出しています。

ステゴの仔であるオルフェと、名牝系ロザリンドとの組み合わせがどう出るのか。サンデーサイレンスの奇跡の血量というロマンとあわせて、いち競馬ファンとしてとても楽しみな配合です。

胴伸びが良く後躯がとても力強い

シルクのカタログ「ロザリンドの17」より、以下引用します。

大柄な骨格を有していますが、各部位が絶妙なバランスで配置されており、重苦しさを一切感じさせません。
また父から受け継いだ柔軟性の優れた筋肉を駆使した全身を余すことなく使ったキャンターは見とれてしまうほどの美しさです。
闘志剥き出しに放牧地を駆ける姿、獲物を狙う肉食獣のような鋭い眼光、父の代表産駒になる資質は十分です。

とても立派な馬体です。やや胴長で四肢が短いように見えますが、トモや肩、前肢の筋肉の容量と体高・胸囲などを考えると、肢が短いというより胴伸びが良いのかもしれません。

すでに大腿二頭筋は盛り上がっていますし、脛にもしっかり筋肉が付いています。生後1年5ヶ月で馬体重 474kg と聞いても「なるほどな…」としか言えない迫力があります。

背から腰にかけては、やや切れ上がっているように見えます。個人的にはもう少しなだからな曲線が好みなのですが、すでにキ甲が少し抜けつつある影響かもしれません。

前肢の管の乾き具合が良くなく、やや湿っており、母系のシーザリオからの故障リスクが頭をよぎりましたが、管囲 21.3cm というのを見て胸をなでおろしました(笑)。

肩と繋ぎの角度、前腕と管のバランス、脛と管のバランスなども申し分ないです。

前後ともに外弧歩様で、特に後ろ脚の送りがかなり気になりますが、目をつぶります。トモも流れていますが 2歳なので当たり前ですし、柔軟性が高いという前向きな材料として見ています。

…もう欠点まで長所に見えてくるくらい気に入ってしまったので、正当なレビューができません(汗)。

ちなみに、シーザリオ産駒はその体質面とは裏腹に、デビュー時と古馬になってからの馬体重があまり変わらないという傾向があります。

ロザリンドにいたっては、最後に使い詰めたこともありますが、デビュー時より減らしています。どの産駒も、体質的にあまり強い調教ができないという側面もあったかもしれません。

本馬の兄アーデンフォレストは、生後1年5ヶ月で馬体重 419kg でした。その約 1年後のつい先日の更新では、464kg まで成長しています。

同じように成長するとは限りませんし、兄の馬体重がレースに向けてどれくらい絞られるのかもわかりませんが、本馬も 1年後には 510〜520kg 程度になるかもしれないというひとつの参考材料になります。

そこから絞ったら、ちょうど競走馬として勝率の高い馬体重ゾーンになるのかなあ、などと想像しています。なんかもう、良いことしか考えられません。

というわけで、僕は優先での申込みを検討していますが、昨年の第一次募集申込総数の約30%消化時点で、抽選時優先馬口数が 176口。

このままいけば単純計算で、抽選枠 200口に対して 581口が集まると予測されます(実際にはもっと膨れ上がると思います)。約3倍という倍率を当てる運が僕にあるかはわかりません…(涙)。

この記事の作成日は 2018年07月26日 です。

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