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キューティゴールドの2017の血統評価

キューティゴールドの17

ディープインパクト
キューティゴールド(13歳時)
母父
フレンチデピュティ
5代内クロス
Northern Dancer 5×5×5
性別
牡馬
生月日
4月12日
募集総額
1億円
入厩予定
木村哲也(美浦)
測尺
体重 : 407kg
体高 : 155.5cm
胸囲 : 171.5cm
管囲 : 19.8cm

※ 測尺は 2018年7月上旬 現在の情報です。
※ 写真などの掲載について、クラブに許可を得ています。

キューティゴールドの17(セントオブゴールド)の配合分析

キューティゴールドの17(セントオブゴールド)は、父がディープインパクト、母が秋華賞とジャパンカップを勝ち 2015年度JRA賞最優秀4歳以上牝馬のショウナンパンドラを産んだキューティゴールド、母父がフレンチデピュティという血統です。

母キューティゴールドの産駒成績

  • ショウナンバッカス(09 牡 フジキセキ)9戦1勝
  • ショウナンパンドラ(11 牝 ディープインパクト)18戦5勝
    ジャパンC(G1)、秋華賞(G1)、産経賞オールカマー(G2)、紫苑S(OP) 2着、エルフィンS(OP) 2着
  • イルミリオーネ(12 牡 マンハッタンカフェ)5戦1勝
  • スピアザゴールド(13 セ ネオユニヴァース)14戦1勝 現役
  • ブルビネラ(14 牝 ヴィクトワールピサ)2戦1勝
  • ブルヴェルソン(15 牡 ダイワメジャー)2戦1勝 現役
  • ボニーゴールド(16 牝 ディープインパクト)未出走

母系は代々、G1馬を輩出しています。

本馬の3代母ダイナサッシュは、ディクタスとの間にサッカーボーイ(マイルチャンピオンS、阪神3歳S)を、2代母ゴールデンサッシュは、サンデーサイレンスとの間にステイゴールド(香港ヴァーズ)を産んでいます。

そして上記のように、母キューティゴールドはディープインパクトとの間に、本馬の全姉ショウナンパンドラを出しています。とても優秀で魅力的な母系です。

しかし懸念点が、2つあります。

ひとつは、G1馬は各母の若いときの産駒であるということです。サッカーボーイもステイゴールドも母 6歳時産、ショウナンパンドラは 7歳時産です。

3代母のダイナサッシュまでさかのぼっても、G1馬以外の直系産駒で重賞ウイナーとなったのはレクレドール(母ダイナサッシュ)のみで、1頭はG1馬を輩出するが、それ以外の産駒は芳しくありません。

もうひとつは、本馬の兄姉に故障が多いということです。イルミリオーネ屈腱炎(引退)、ブルビネラ右前浅屈腱炎(引退)、ブルヴェルソン左前膝橈骨遠位端の骨折(現役)という不運が続いています。

上記の例をふまえるなら、端的に言うと、本馬はもしかしたら重賞勝ちする確率が低く、また故障発生のリスクをそれなりに抱えているということになります。

ただ、屈腱炎になった 2頭はいずれもデビュー時 500kg 超の大型馬であり、骨折後復帰をめざしているブルヴェルソンは 2戦目出走時で 500kg 程度です。

それを考えると現状 407kg と、さほど重くない本馬は、上記の兄姉たちと同様の故障リスクがあるかどうかはわかりませんし、父も違うことから出来やレース戦績も当然変わってくるはずです。

ひとつ上の全姉ボニーゴールドは、いまのところ頓挫なく順調に育成が進んでいるようですし、牝馬ということもあるかもしれませんが、やや軽めの馬体重であるように感じます。

こういう予測はどうかと思いますが、金額の点からも、本馬の出来については相応の期待をして良いのではないでしょうか。

ディープとフレンチデピュティという組合せ

ディープインパクト産駒の活躍についてはあえて語る必要もないかもしれませんが、多数の G1馬を輩出しており、種牡馬の成績を表す指標の 1つである EI(アーニングインデックス)は 2.62 という高値です。

※ EIとは、すべての競争における競走馬 1頭あたりの収得賞金に対する、特定の種牡馬の産駒 1頭あたりの収得賞金の比率をあらわしたものです。1 が平均値であり、当然、高いほどいいです。

またフレンチデピュティの母父(BMS)としての EI は 1.20 とこちらも高いです。

ディープについて、よくストームキャット(Storm Cat)との相性が良いと言われますが、ディープ×フレンチはディープ産駒シェア 2位であり、ショウナンパンドラやマカヒキなどの G1馬も出しています。

もちろん、フレンチデピュティ牝馬にディープがたくさん付けられていることが、フレンチデピュティの BMS としての EI を底上げしていると捉える見方もあります。

しかし、ディープ産駒全体の勝率 12.6%に対して、母父フレンチデピュティ産駒 13.6%という数字が出ていますので、素直に考えて良い組合せなのではないでしょうか。

本馬については、全姉にそのディープ×フレンチの代表産駒であるショウナンパンドラが出ていますし、母の年齢もそこまで高齢ではなく、十分期待できる配合だと思います。

配合の集中と分散については、ダイナサッシュがネアルコ(Nearco)4×4×4、Lady Angela 4×3 というかなり濃いめのインブリードで、ゴールデンサッシュが 4×4 以上のないアウトブリード型。

キューティゴールドがノーザンダンサー(Northern Dancer)4×4 のインブリードという流れで、キューティゴールドの17 は ND 5×5×5 のアウブリ型で順序良い感じです(意味があるのかはわかりません笑)。

血統上は魅力ある 1頭だと思います。

肢が長く歩様は標準的

シルクのカタログ「キューティゴールドの17」より、以下引用します。

緻密で張りがある肩やトモの筋肉、節々の骨量が豊かで素直に伸びた四肢、首つきには柔と剛が調和して眼差しは透き通り、天衣無縫の馬体です。
身のこなしも優雅で軽快さが傑出しており、勝負の局面で一気に弾ける敏捷性が卓越した強みとなるでしょう。反応が鋭く勇気ある気性も血筋の通りで、大舞台で輝くことが宿命づけられた優駿です。

いまのところ体長より体高が大きく、肢が長く映ります。しかし寸詰まりというわけではなく、むしろ成長するとバランスの良い馬体になりそうです。

トモについてはディープ産駒を見るたび思いますが、横から見たときも後ろから見たときもそれほど厚みは感じません。しかしディープ産駒なので、それがマイナス材料ではないと思います。

個人的に後肢の脛と管のバランスはもう少し脛が短いほうが好みです。脛がやや長めで、そこについては若干頼りない印象を受けます。

管ももう少し太いほうが健康的で良いですが、馬体重もそれほど重くならないなら及第点という感じ(なぜか上から)。肩はやや立ちぎみですが、全体を見ると普通に芝向きでしょう。

歩様はとても標準的に見えます。微妙に硬そうな雰囲気もありますが、気のせいかなという程度。前後から見て、前脚のさばきも後ろ脚の送りも違和感はありません。

カタログに 天衣無縫 優雅 などの装飾が多く、スピードなどに関する表記が 敏捷性が卓越した強みとなる くらいしかないのが気になりますが、実際どう成長するかは神のみぞ知る、です。

やはり個人的に手の出せない価格で、ディープ産駒でクラシックを狙う会員の方がうらやましいです。

この記事の作成日は 2018年07月19日 です。

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