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フロアクラフトの2017の血統評価

フロアクラフトの17

ロードカナロア
フロアクラフト(7歳時)
母父
フジキセキ
5代内クロス
Northern Dancer 5×5、In Reality 5×5
性別
牝馬
生月日
3月19日
募集総額
3600万円
入厩予定
手塚貴久(美浦)
測尺
体重 : 440kg
体高 : 151cm
胸囲 : 173.5cm
管囲 : 20cm

※ 測尺は 2018年8月23日 発表の情報です。
※ 写真などの掲載について、クラブに許可を得ています。

フロアクラフトの17(ピクチャーポーズ)の配合分析

フロアクラフトの2017は、父がロードカナロア、母が上級条件馬でオークス 5着のフロアクラフト、祖母がリッチダンサー(Rich Dancer)、母父がフジキセキという血統です。

母フロアクラフトの産駒成績

フロアクラフトの17(ピクチャーポーズ)は母の初仔なので、母の産駒成績はまだありません。

フロアクラフトは国内 4勝で、1000万下で勝っており、1600万下でも好走。オークス 5着と G1レースで掲示板に載る実力はあったようです。

祖母リッチダンサーはイギリスの馬で、英で 6戦0勝。

産駒はアイルランド産のスタッブズアート(Stubbs Art)が G1 で好走しているほか、日本国内でバウンスシャッセ(愛知杯)、ムーンクエイク(京王杯スプリングC)という重賞ウイナーを出しています。

勝ち上がり率は高く、まったくダメな馬というのはほぼいません。

上記のようにフロアクラフトもそのきょうだいもかなり走りましたし、サンデー系でもミスプロ系でも種牡馬を選ばず良い仔を出しているので、2代母リッチダンサーは良い繁殖牝馬なのでしょう。

その産駒であるフロアクラフトにも繁殖として期待がかけられるのは当然であり、初仔の本馬にも熱い視線が注がれています。

ひとつ注意点をあげるとすれば、リッチダンサー産駒(牡)7頭中に、セン馬が 5頭もいるということです。気性もしくは健康面に問題を抱える馬が多く出ていると思われます。

相性の良い母父フジキセキとヌレイエフのクロス

現3歳世代のロードカナロア産駒を見ると、ロードカナロア×フジキセキの組み合わせで中央に登録されているのは 11頭。勝ち上がり率は 45.5%で、カナロア産駒全体(41.4%)よりも良い数字です。

しかし、1頭あたり本賞金額は全体(845万円)よりも低く、733万円。

まだサンプルが少ないためとも言えますが、カナロアの父キングカメハメハで見ても、勝ち上がり率は高いが 1頭あたり本賞金額は小さいというデータがあるのが気になります。

この配合は「安定感はあるが爆発力に欠ける」のかもしれません。

フロアクラフトの2017 は、配合面で他のキャロット募集馬にない好材料をもっています。それはヌレイエフ(Nureyev)×フェアリーキング(Fairy King)の 3/4 同血クロス 5×4 です。

シルク2018年度 第一次募集の出資申込馬」などにも書きましたが、初年度のロードカナロア産駒の重賞勝ち馬などを見ると、共通してヌレイエフのクロスを持っています(3/4 同血クロス含む)。

その成功例に合致しているのが、本馬の良いところ。

母系もそこそこ優秀なので、産駒が初年度から安定した成績をおさめているロードカナロアとの組み合わせは、とても良いのではないかと思います。

後肢がしっかりしていて飛節がブレない

馬体については、写真を見たときは少し肢が長いのかと思いましたが、動画を見たらバランスが良かったです。体高が高くないところを見ても、肢長というわけでもないですね。

トモは少し厚みが足りない気もしますが、それはこれからついてくると思います。幅はしっかりあるので問題ないでしょう。

標準的な 3月中旬生まれの仔ですが、現時点で前後躯のバランスは取れています。

母は遅生まれながら 9月(生後 1年4ヶ月)時点で本馬よりも体高も胸囲も大きかったので、同じ成長曲線をたどるとすると、この仔は母よりもすこし小さい 460キロ台くらいでのデビューになるかもしれません。

まあ、そういう類の予想はあまり意味がないですね(なぜ書いたのか)。

咬筋はしっかりあり食事は問題なさそう。飛節の造りも丈夫そうで、歩様を見ても、柔らかみがありつつもブレないしっかりとした踏み込みができているように感じられます。

歩様を見るかぎりは集中できていて、血統面で述べた注意点である気性の問題は、現時点では強く懸念する必要はないです。

後肢を上げたときに飛節が内側に入る点や、前肢がややエックス脚ぎみに見える点など不安点もありますが、それくらいの馬体上の問題はどんな馬も持っているものなので自分は気にしません。

今回のキャロット募集馬のカナロア産駒のうち、血統や配合、馬体や歩様、測尺など総合的に考えて 1頭選ぶならフロアクラフトの2017 にします。

ただ総合的に考えるのではなく、秀でているポイントひとつを重視して選ぶならペルレンケッテの17 です。どちらも本当に良い馬だと思います。

この記事の作成日は 2018年08月24日、最終更新日は 2018年09月01日 です。

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