トップ > キャロットクラブ募集馬の考察(2018年) > エクレールアンジュの17(カドーダンジュ)の配合分析と血統評価
エクレールアンジュの2017の血統評価
- 父
- ロードカナロア
- 母
- エクレールアンジュ(4歳時)
- 母父
- ゼンノロブロイ
- 5代内クロス
- Mr. Prospector 4×5×5、Northern Dancer 5×5
- 性別
- 牝馬
- 生月日
- 3月14日
- 募集総額
- 2600万円
- 入厩予定
- 久保田貴士(美浦)
- 測尺
- 体重 : 428kg
体高 : 150cm
胸囲 : 170cm
管囲 : 19cm
※ 測尺は 2018年8月23日 発表の情報です。
※ 写真などの掲載について、クラブに許可を得ています。
エクレールアンジュの17(カドーダンジュ)の配合分析
エクレールアンジュの2017 は、父がロードカナロア、母が不出走のエクレールアンジュ、祖母が 4勝の上級条件馬アドマイヤキラメキ、母父がゼンノロブロイという血統です。
母エクレールアンジュの産駒成績
エクレールアンジュの17(カドーダンジュ)は母の初仔のため、母の産駒成績はありません。
2代母アドマイヤキラメキは自身は 26戦4勝の上級条件馬で、1600万下クラスでは掲示板には載るものの勝ちには少し遠いというレースを繰り返していたようです。
アドマイヤキラメキの代表産駒はトーセンスターダム(父ディープインパクト)で、彼は日本では G3 には勝つがそれより上はあんまりという感じでしたが、豪州に移籍して G1勝ち馬となりました。
アドマイヤキラメキのきょうだいにはトーセンジョーダン(天皇賞秋)やトーセンホマレボシ(京都新聞杯)がおり、この母系は代々 G1馬を出している名牝系ということになります。
そんななか、本馬の母エクレールアンジュにも競走馬として期待がかけられていたと思いますが、育成段階での喉鳴りや球節の不安などでデビューできずに引退しています。
その母に 3歳時に種付けされて生まれたのがエクレールアンジュの2017 で、非常に若くフレッシュな母胎で育ったことが吉と出るといいなと思っています。
ゴールドギアと非常に似た配合
ロードカナロア×ゼンノロブロイという組み合わせの中央登録馬は、現3歳世代では 3頭のみ。そのなかで光っているのが ゴールドギア です。
ニュージーランドT(G2) 以来 5戦連続で上がり最速を出しており、33.0秒も 2回つかっています。その 5戦ではすべて掲示板に載っており、直近では 1000万下で 2着と好走。今後が期待できる馬です。
エクレールアンジュの2017 とゴールドギアは、母父ゼンノロブロイ以外にも、母母母父ノーザンテーストという点が共通しており、非常に似た配合。本馬のデキとあわせて見るに、期待ができるのではないでしょうか。
現3歳世代のカナロア産駒の約半数が母父サンデー系であり、勝ち上がり率を見ると相性はほどほど良いですし、アーモンドアイという大物も出ています。
エクレールアンジュの17 がそれに続く存在になると嬉しいですね。
母とは異なるが喉鳴りリスクは見極めたい
本馬は、測尺が出るまでは、今年のキャロットのカナロア産駒のなかでいちばん良いと思っていたほど血統と馬体、歩様の完成度が高い馬です。
馬体はほどよく横に長い長方形で、父と母がうまくミックスされている印象。トモに幅と厚みがありながら、しかし歩様は非常に柔らかく、肩の出や繋のクッション性の高さから関節の可動域が広いのがわかります。
それでいて尻の上下も少なく、後肢が生み出すチカラをうまく前方向に使えていることも非常に好感が持てます。常歩がこれだけ綺麗なら走りもキレイだろうなと思いました。
欠点があるとすれば、見た目にも力弱く、歩様でもすこしグラついて見える飛節。測尺がもっと良ければ、成長してトモがパンとしてくれば問題なかろうと思えましたが、さすがに管囲 19センチというのは怖いです。
もうひとつ問題なのが、母系について説明したときに述べた喉鳴りについて。
母の募集時の写真はウェブ検索で引っかかるので、ここにもリンクを置いておきます。
本馬は全体としては母とは違うかたちに出ていますし、首の形状も違いますが、とはいえ首がやや太めなので、喉鳴りの心配はしてしまいます。
母はサンデーサラブレッドクラブでの募集だったので、入会していない僕は情報を持っていませんが、ネット競馬の掲示板などを見ると引退前には 500キロ台だった模様。
球節の不安などでいくぶん緩んでいたであろうとはいえ、十分な馬格を備えていたことがわかります。
本馬は初仔ですし、3月中旬生まれで現在 428キロと若干小さめに思えますが、今後、急に成長しないとも限りません。胸囲が小さいので確率的には低いですが、500キロ近くまで育つ可能性はないとは言えないです。
そうならなくても、成長につれて首はさらに太くなるでしょうし、仮に 500キロ近くまで増えた時に、管がこれだけ細いと脚元の故障リスクも出てきます。
それらのリスクを鑑みて、測尺をたしかめる前に高くしていた評価を、下げることにしました。
この母系は非常に魅力的ですし、胸囲は気になるものの馬自身も良いと思いますので、出資はしませんがエクレールアンジュの2017 は応援していきたいと思います。
この記事の作成日は 2018年08月25日、最終更新日は 2018年09月01日 です。