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モナリザの2017の血統評価
- 父
- Frankel
- 母
- モナリザ(15歳時)
- 母父
- Giant's Causeway
- 5代内クロス
- Northern Dancer 4×5×5、Blushing Groom 5×5
- 性別
- 牝馬
- 募集総額
- 5400万円
- 入厩予定
- 藤沢和雄(美浦)
- 測尺
- 体重 : 460kg
体高 : 153cm
胸囲 : 177cm
管囲 : 20.2cm
※ 測尺は 2018年7月1日 現在の情報です。
※ 写真などの掲載について、クラブに許可を得ています。
モナリザの17(レッドジョコンダ)の配合分析
父のフランケル(Frankel)については説明不要でしょうが、一応サラッと説明しておきますと、イギリスの元競走馬で 14戦14勝うちG1 10勝という戦績を残した怪物です。
2013年に種牡馬入りして、さっそくソウルスターリング(優駿牝馬、阪神ジュベナイルフィリーズ)、モズアスコット(安田記念)、Cracksman(英チャンピオンステークス、ガネー賞、コロネーションカップ)などの G1馬を輩出しています。
少しネガティブな情報ですが、まだ日本で走っている産駒が多くないのでハッキリとわかっていないものの、個人的には牝馬はどうやら早熟そうだ、と感じています。
ソウルスターリングしかりミスエルテしかり、3歳春あたりでパタッと戦績がとまってしまう印象があります。
ソウルスターリングがオークスまで勝てていたのは、地力の高さと母父 Monsun 由来の成長力によるものではないかと考えています(Monsun 産駒は古馬G1 に強いイメージから)。
牝馬で遅生まれながら、すでに460kgという体重、ほかの測尺もしっかりしている点を見ると、早熟であろうというのはあながち間違っていないのではないでしょうか。
東京サラブレッドクラブのカタログには「古馬になっての成長力にも期待大」とありますが、果たしてその通りだろうかと考えると正直わからないです(否定しているわけでは断じてないです)。
牝馬に対して牡馬はもう少し長持ちしそうですが、モナリザの17(レッドジョコンダ)は牝馬なので、僕の考えが正しければ3歳春ごろまでには大きなレースを使ってほしいなというところです。
配合については、フランケル自身が Northern Dancer 3×4 のクロス(奇跡の血量)を持っており、産駒にも Northern Dancer のクロスがかかりやすい状態になっています。
ソウルスターリングが 4×5×5、モズアスコットが 4×5×5×5、Cracksman にいたっては 4×5×5×5×5 です。NDの血量が高ければ高いほど良い、とまでは言いませんが、芝向きにするためにもある程度は必要そうです。
本馬は 4×5×5 ということで、NDの血量に関してはソウルスターリングと同じ。
では父フランケル・母父ジャイアンツコーズウェイ(Giant's Causeway)という組み合わせはどうだろう、と netkeiba.com で調べたところ、中央デビューしている馬は 1頭のみ、3歳未勝利を勝ったクーファディーヴァだけでした。
また母のモナリザは、JBIS の情報によるとアイルランドでの繁殖生活では 9頭を産んでいますが、残念ながら、そのほとんどが全く走っていません。
モナリザの母 Colorsnap はイギリスの馬ですが、JBIS には出走情報はなし。その産駒(モナリザのきょうだい)には重賞勝ち馬は見当たりません。
もうひとつ母系をさかのぼると、Colorsnap の母(モナリザの母母)Reprocolor 自身が重賞を勝っており、さらにヨークシャーオークス(G1)で 3着しています。
また Reprocolor の産駒には、愛チャンピオンステークス(G1)勝ち馬の Cezanne、愛オークス(G1)勝ち馬の Colorspin、オペラ賞(G2)優勝、英1000ギニー(G1)3着の Bella Colora などがいます。
ちなみに Colorspin は、Sadler's Wells との間にあのオペラハウスを産んでいます。
3代母の血脈が活性化して、さらに 15歳時産であることやフランケルの牝馬であることなどを乗り越えれば、大きな活躍が期待できるのかなと感じています。
ややネガティブな情報が多くなりましたが、カタログの写真を見ると、馬体はとても良く見えます。
水色の空に、緑色の芝。そこに美しい鹿毛の馬体が存在感をもって写っており、聡明そうな顔つき、迫力のあるトモなど、本当に期待感が膨らむ見栄えのする馬だと思います。
この記事の作成日は 2018年07月07日 です。