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東サラのディープ系の配合分析
東京サラブレッドクラブ2018年度募集馬のなかで、父ディープインパクトの馬、母父ディープインパクトの馬をまとめて紹介します。
父と母父では影響度合いが違うだろうというごもっともな指摘があるかもしれませんが、ご容赦ください。
※ 以下、写真はすべて東サラ公式サイトより転載(許可を得ています)。
ブランシェールの17
父 : エイシンフラッシュ
母 : ブランシェール(9歳時)
母父 : ディープインパクト
ブランシェールの17は、父エイシンフラッシュ・母父ディープインパクトという配合。同じ組み合わせは、netkeiba.com によると2015年産は3頭のみで、1頭のみが2歳未勝利を勝ち上がっています。
そのうちの未勝利の1頭サミットプッシュは、今年のダービー馬であるワグネリアンと少し似た配合です。
ワグネリアンは父ディープインパクト、母父キングカメハメハ(その父 Kingmambo)、母母ブロードアピール。サミットプッシュは、父父父 Kingmambo、母父ディープインパクト、そして母母がブロードアピール。
ブランシェールの17と直接は関係ないですが、同じような組み合わせでもやはり結果が出る馬と出ない馬がいることがわかります。全きょうだいでもそうですので、推して知るべしですね。
※ 本馬がどちらに振れるか、というのは私にはまったくわかりません。
ブランシェールの17について、今までのエイシンフラッシュ×ディープインパクトと違う点があるとすれば、Mr. Prospector の4×4のクロスがあることです。
Mr. Prospector といえば、EI 3.37という値を出した種牡馬です。この血が濃くなることがプラスに影響するとどんな結果になるのか、少し楽しみです。
レッドオーヴァルの17
父 : エピファネイア
母 : レッドオーヴァル(7歳時)
母父 : ディープインパクト
レッドオーヴァルの17は、父エピファネイア・母父ディープインパクトという配合。エピファネイアの初年度産駒でしょうか、まだデータがありません。お母さんのレッドオーヴァルも初年度産駒のようです。初物ですね。
仕方がないので、父シンボリクリスエス・母父ディープインパクトで検索しましたが、11頭ほどしかヒットせず。パッとした産駒もいません。
※ 父シンボリクリスエス・母父サンデー系ということであれば、エピファネイアやルヴァンスレーヴなどがいます。
父ディープインパクト・母父シンボリクリスエスに変えてみると、出ました「アドミラブル」。レイデオロ、スワーヴリチャードとのダービーでは上がり3F最速で駆け、世代最強ではないかとも言われた馬です。
残念ながら脚部不安のため長期休養中ですが、その実力は折り紙付き。そんな彼の配合には、Hail to Reason の4×5、Northern Dancer の5×5のクロスがあります。
レッドオーヴァルの17の配合には、Hail to Reason の5×5、Northern Dancer の5×5と似た部分があり、さらにサンデーサイレンスの4×3(奇跡の血量)までが付加されています。
またレッドオーヴァル自身は、桜花賞で2着となっており、半兄のストロングリターン(父シンボリクリスエス)は安田記念の勝ち馬です。血統を聞くと、とても心躍るような配合だと思いませんか?
エリモピクシーの17
父 : ディープインパクト
母 : エリモピクシー(19歳時)
母父 : ダンシングブレーヴ
エリモピクシーの17は、父ディープインパクト・母父ダンシングブレーヴという配合。エリモピクシーと言えば重賞勝ち馬を多数産出している名牝です。
スワンS(G2)勝ちのリディル(父アグネスタキオン)、デイリー杯2歳S(G2)勝ちのクラレント(父ダンスインザダーク)、読売マイラーズC(G2)勝ちのレッドアリオン(父アグネスタキオン)などなど。
毎年のように重賞級をだすのだから、馬主さんはさぞ嬉しいことでしょう。
そんなエリモピクシーにディープインパクトが配合されるのは5回目。ジェンティルドンナやトーセンラーなどと同じくLyphard のクロスが入るのが、この配合の特徴です。
ただし、ジェンティルドンナが4×4、トーセンラー(スピルバーグ)が4×4、ディープブリランテが4×5なのに対して、こちらは奇跡の血量4×3です。
母がかなりの高齢という部分を割引しても、全兄のサトノルパンも重賞勝ち馬なので、本馬も期待されるのは当たり前ですね。
詳細記事 : エリモピクシーの17の配合分析と血統評価
ディエンティの17
父 : ディープインパクト
母 : ディエンティ(10歳時)
母父 : Storm Cat
ディエンティの17は、父ディープインパクト・母父 Storm Cat という配合。言わずと知れた安定のニックスです。
この配合で産まれた馬と言えば、ダービー馬のキズナ、サトノアラジン・リアルスティール・ラキシス・エイシンヒカリ・アユサン・ラングレーなど枚挙にいとまがありません。
ディエンティはオーストラリアで供用されていたようで、内国産馬は今回のディープインパクト産駒がはじめてのようです。
ディープが付けられる牝馬のなかでは、Storm Cat の相手が Raise a Native 系の牝馬であるパターンが多いようで、サトノアラジン・リアルスティール・ラキシス・アユサン・ラングレーなどがそうです。
※ 多くが Raise a Native 系というよりは Mr. Prospector 系です。
今回はミスプロは介しておらず、母母父には Alydar が入っています。Alydar と言えば、牝系に入って活躍した馬はあの凱旋門賞馬パントレセレブルということで、ディエンティの17にも大きいところを期待してしまいますね。
レッドファンタジアの17
父 : ディープインパクト
母 : レッドファンタジア(7歳時)
母父 : Unbridled's Song
レッドファンタジアの17は、父ディープインパクト・母父 Unbridled's Song という配合。この組み合わせはダノンプラチナ、サイレントソニック、本馬の全姉レッドベルローズなどがいます。
そこまで多い配合ではなく、そのため大物も出ていませんが、ハズレも少なそうという印象です。レッドファンタジアは3年連続でディープを付けられているので、期待されているのかもしれません。
朝日杯フューチュリティS(G1)を勝ったダノンプラチナはアウトブリード、それに対してレッドファンタジアの17は Northern Dancer の5×5ということで、クロスが良い方向に作用するといいですね。
牡牝の違いということもあるのでしょうが、全姉は1口105,000円、こちらは175,000円なので、順調に500万下を勝ち上がった姉を上回る成績も望めるかもしれませんね。
この記事の作成日は 2018年07月03日 です。