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ハーツクライの種牡馬成績

ハーツクライ

AEI
1.79
CPI
1.44
AEI/CPI
1.24
勝ち上がり率
全体 : 44.4%
牡馬 : 49.0%
牝馬 : 39.6%
1頭あたり本賞金
全体 : 2162万円
牡馬 : 2934万円
牝馬 : 1362万円
クラシック出走率
全体 : 3.94%
牡馬 : 3.98%
牝馬 : 3.90%
牝/牡(1頭本賞金)
46.40%
2勝馬率
24.10%
セン馬率
7.74%

※ 中央(芝・ダート)のみ、2018年9月14日現在の情報。
※ クラシック出走馬率は 2008〜14年産、他は 2008〜16年産のデータ。
※ 画像はキャロットクラブより転載(許可を得ています)。

ロンジン・ワールド・ベストレースホース・ランキングで、日本競馬史上初の単独 1位をとったジャスタウェイを輩出したハーツクライ。

その他にもジャパンカップでキタサンブラックを破ったシュヴァルグラン、大阪杯を勝ったスワーヴリチャードなど、古馬になってからも活躍する産駒が多い印象があります。

種牡馬リーディングでは、ディープインパクト・キングカメハメハの 2強には敵わないものの、毎年上位 5位以内をキープする優秀な種牡馬です。

AEI 関連の数値を見ると、やはりディープやキンカメと比べると見劣りするものの、水準よりもかなり高い値をしめしています。

トニービンが晩成だったと言われており、ハーツクライ産駒にもその傾向があると言われていますが、実際には 2歳戦からけっこう強いです。

タイムフライヤーがホープフルステークスを勝ったのは記憶に新しいですし、今年が初年度のジャスタウェイ産駒が 2歳リーディングで上位に位置していることも、そのデータを補強しています。

正姿勢をとると気位が高そうに見える(王者の風格があるとも言う)ハーツクライですが、セン馬率は低くも高くもないという感じ。言われるほど気性は悪くないのかもしれません。

牡馬と牝馬の差はやや大きいですが、46.40% というのはまだ許容できる範囲内だと思います。これより差がひろがって、キングカメハメハの 40.97% までいくと、個人的には牝馬に手が出しにくくなります。

ディープやキンカメに比べてかなり産駒数が少ないなかで、クラシック出走馬や大物を輩出しており、社台グループの生産頭数も安定しています。

2歳戦で活躍しているジャスタウェイ産駒が、クラシック戦線でどうなるのかによって、種付けにおけるシェアの奪い合いのようなことも起こるかもしれませんが、今後も期待したい種牡馬の 1頭です。

ハーツクライのBMS相性

母父 勝上 総数 勝上率 1頭賞金 重賞代表
Storm Bird 4 5 80.0 12905 ウインバリアシオン
スピニングワールド 5 6 83.3 9079 ヌーヴォレコルト
Unbridled's Song 7 8 87.5 8718 スワーヴリチャード
ホワイトマズル 4 5 80.0 6209
Lear Fan 2 4 50.0 4413
Law Society 3 3 100.0 4048
Capote 5 8 62.5 4012 カポーティスター
Seattle Slew 2 4 50.0 3783
エリシオ 5 12 41.7 3689 アドマイヤラクティ
Seeking the Gold 5 8 62.5 3624
Storm Cat 8 14 57.1 3362 ゴーフォザサミット
Nureyev 4 6 66.7 3357
タイキシャトル 3 13 23.1 3346 ワンアンドオンリー
Cozzene 3 7 42.9 2490
エルコンドルパサー 5 11 45.5 2071 シュンドルボン
フレンチデピュティ 15 25 60.0 2066 アドマイヤエイカン
Kingmambo 15 27 55.6 2005 ツルマルレオン
ブライアンズタイム 16 32 50.0 1829マジックタイム
フォーティナイナー 3 10 30.0 1814
ジェイドロバリー 7 10 70.0 1793
クロフネ 12 27 44.4 1739 アドマイヤミヤビ
サクラバクシンオー 8 13 61.5 1713
アフリート 8 14 57.1 1656
コマンダーインチーフ 2 7 28.6 1592
シンボリクリスエス 4 12 33.3 1469 ベルラップ
ノーザンテースト 3 14 21.4 1293
キングカメハメハ 5 14 35.7 978
ヘクタープロテクター 3 11 27.3 964
Fusaichi Pegasus 5 10 50.0 840
Caerleon 2 7 28.6 800
エンドスウィープ 4 8 50.0 737
Sadler's Wells 2 12 16.7 380

※ 中央(芝・ダート)のみ、2008〜16年産、レース機会 80以上の母父(BMS)のみ、2018年9月27日現在の情報。

母父ストームバード(Storm Bird)の 1頭あたり本賞金がすごいことになっていますが、ご覧のとおり頭数が少ないのでウインバリアシオンの影響が過剰になっています。

母父スピニングワールドや、シアトルスルー(Seattle Slew)などについても同様なので、そこらへんはデータ数との兼ね合いで割り引いて見てもらえればと思います。

ただストームバードだけでなく、その産駒であるストームキャット(Storm Cat)の数値も高いですし、それぞれで重賞ウイナーが出ているので、ストームバードが近い位置にある配合は良いかもしれません。

頭数が少ないデータについては、母が同じで全きょうだいが複数いることがあり、素直に勝ち上がり率などを見られないということもあるのですが、母父ホワイトマズルについては母がすべて別馬

数が少なく信用できるかどうかは判然としませんが、5頭中 3頭が 5勝しておりその全てが違う母から出ているので、個人的にはハーツクライ×ホワイトマズルは買い、と覚えておきたいです。

重賞勝ち馬が出ていないのは気になりますが、そもそも 5頭しか産駒がいませんし、重賞で好走している馬は出ていますので、それもあわせて覚えておこうと思います。

母父アンブライドルズソング(Unbridled's Song)については、ディープインパクトも同様に高い勝ち上がり率を示していたので、アンブライドルド系がサンデー系と合うか、もしくは日本に適している、と考えています。

話は逸れますが、上記の理由でダンカークには種牡馬として注目しています。

フレンチデピュティとは合うけどクロフネとはそこまでではなく、キングマンボ(Kingmambo)とは合うけどキングカメハメハとはそうでもない、というのも良くあることですが、おさえておきたいポイントです。

ハーツクライの母父系の相性

母父系 勝上 総数 勝上率 1頭賞金 重賞代表
セントサイモン 5 6 83.3 9488 フェイムゲーム
ニアークティック 4 10 40.0 6636 ジャスタウェイ
シアトルスルー 16 30 53.3 3964 カレンミロティック
ヌレイエフ 14 27 51.9 3111 ヌーヴォレコルト
ネイティヴダンサー 2 11 18.2 2874 リスグラシュー
ロイヤルチャージャー 10 28 35.7 2285 ワンアンドオンリー
トウルビヨン 2 7 28.6 2251
ミスプロ 117 245 47.8 2120 シュヴァルグラン
ノーザンダンサー 82 199 41.2 2029 ウインバリアシオン
ストームキャット 18 36 50.0 1943 ゴーフォザサミット
ロベルト 32 77 41.6 1774 マジックタイム
ナスルーラ 39 84 46.4 1746
ダンチヒ 25 45 55.6 1689 グレイル
エクリプス 9 30 30.0 1182
テースト 4 19 21.1 1029

※ 中央(芝・ダート)のみ、2008〜16年産、レース機会 80以上の母父系のみ、2018年9月27日現在の情報。
※ 独自に系統を分類しています。大系統のデータに小系統のデータは含まれません。
※ 他ページではノーザンダンサー系のみニアークティック系に含まれています。

セントサイモン系とニアークティック系が、1頭あたり本賞金で異常値レベルの数字を出していますが、そこはやはり気にしなくてよいと思います。

そもそもノーザンダンサー系ではないニアークティック系というのはほぼいないはずなので、意識しなくてよいでしょう。

シアトルスルー系とは相性が良さそうで、勝ち上がり率などもさることながら、カレンミロティックのほかにカポーティスターも出ているのが高ポイントです。

個人的に見ている「収得賞金 1500万円以上」の馬の頭数も多く、あるていど母数があるなかで安定的かつ得点力の高い産駒が多い、というのは評価できると思います。

また、ヌレイエフ系以外の ND系はあまり良い数値とは言えませんが、ダンチヒ系の安定感は高く、大物を狙うのではなく勝ち上がりを重視した場合に、選択肢に入れるのはありかもしれません。

母の父として優秀なイメージのあるノーザンテーストですが、彼とその子孫は、ハーツクライとは相性が良くない模様です。

ハーツクライ産駒の距離適性

距離 勝率 連対率
芝〜1600 9.31 17.65
芝1400〜2400 9.44 19.24
芝2000〜 9.47 20.63
ダ〜1400 6.63 15.13
ダ1600〜 8.00 16.25

※ 中央(芝・ダート)のみ、2018年9月17日現在の情報。
※ 芝の距離区分がかぶっていますが、ミオスタチン遺伝子型の別による得意距離ごとに集計しているためです。

個人的に長めの距離が得意と感じていましたが、マイル以下の勝率も 2000m以上の勝率もあまり変わりません。もちろん厩舎のレース選びにも左右されると思いますが、データからは万能型に見えます。

ミオスタチン遺伝子型は C:T型だと考えられます。

ただダートでは短距離は苦手のようですし、そもそも母数自体も最も少ないです。

割合的に、ディープよりはダート出走も多いが、キンカメよりかなり芝寄り。リーディングサイアー上位陣で比較すると、そんなイメージで良いと思います。

この記事の作成日は 2018年09月29日 です。

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